馴化と恋愛
Habituation
同じ刺激に繰り返し晒されることで、その刺激への反応が徐々に減弱する最も基本的な学習形態
4コマまんがで理解する「馴化」

定義
同一の刺激が繰り返し提示されることで、その刺激に対する行動反応が徐々に減弱する最も基本的な非連合学習。単細胞生物から人間まで普遍的に観察される。
メカニズム
代表的な実験
アメフラシのエラ引き込み反射の馴化
Science, 167(3926), 1740-1742
快楽の踏み車(ヘドニック・トレッドミル)
Journal of Personality and Social Psychology, 36(8), 917-927
エビデンスの強さ
Kandel (2001) のノーベル賞受賞研究により、短期馴化ではシナプス伝達効率が約60-70%低下することが分子レベルで確認された。Brickman et al. (1978) のヘドニック・アダプテーション研究では、宝くじ当選の幸福度向上効果は6ヶ月-1年で消失。関係満足度の縦断研究でも、結婚後2-3年で満足度が有意に低下するパターンが広く確認されている。
恋愛での活用パターン
関係のマンネリ防止
月に1回は一緒に初めての体験(新しい店、アクティビティ、旅行先)をする
日常の感謝の再発見
週に1回、パートナーの「当たり前にやってくれていること」を3つ書き出す
馴化の正常性の理解
「ドキドキしなくなった = 愛がなくなった」ではないとパートナーと共有する
やりがちな間違い
刺激中毒
常に新しい刺激を求めて落ち着いた関係を「退屈」と判断する
比較による不満
パートナーへの馴化を「他の人ならまだドキドキできる」と外部比較で解消しようとする
馴化の放置
「慣れるのは自然なこと」を言い訳にして関係への投資を完全にやめる
適用の限界
刺激強度が非常に高い場合、馴化が起きにくいか完全には生じない(強い恐怖刺激等)。また、刺激間隔が長い場合は馴化の進行が遅くなる。脱馴化は新奇な刺激の挿入で容易に起きるが、脱馴化自体も繰り返すと効果が減衰する。個人差として新奇性追求傾向が高い人は馴化が速い(より早く飽きる)が、脱馴化からの回復も速い。
参考文献 (2件)
- Thompson, R.F. & Spencer, W.A. (1966). Habituation: A Model Phenomenon for the Study of Neuronal Substrates of Behavior. Psychological Review.
- Frederick, S. & Loewenstein, G. (2006). Hedonic Adaptation. Well-Being: The Foundations of Hedonic Psychology (Kahneman, Diener, & Schwarz, Eds.).
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