デフォルト効果と恋愛
Default Effect
あらかじめ設定された選択肢(デフォルト)がそのまま選ばれやすい心理傾向。人は能動的に変更する手間を避ける。
4コマまんがで理解する「デフォルト効果」

定義
あらかじめ設定された選択肢(デフォルト・オプション)が変更されず、そのまま採用される傾向。意思決定の労力を省くために、現状の設定を受動的に受け入れる認知的な省力化メカニズム。
メカニズム
代表的な実験
臓器提供同意率の国際比較
Science, 302(5649), 1338-1339
401(k)自動加入実験
Quarterly Journal of Economics, 116(4), 1149-1187
エビデンスの強さ
Johnson & Goldstein (2003) では、デフォルト設定の違いだけで臓器提供同意率に50〜90ポイントの差が生じた。Madrian & Shea (2001) の401k研究では加入率が37%から86%に上昇。効果量は極めて大きく、行動変容の最も強力な介入の一つとされる。
恋愛での活用パターン
関係の初期ルール設定
交際初期に連絡頻度・デートの頻度・記念日の過ごし方など、重要な「デフォルト」を2人で話し合って決める
家事の役割分担
同棲開始時に「何となく」ではなく明確に分担表を作り、定期的に見直す仕組みを設ける
週末の過ごし方
「毎週土曜は一緒に過ごす」等のデフォルトルールを設定し、変更したい時だけ相談する
やりがちな間違い
既成事実化
相手に相談せず「決まったこと」として自分に都合の良いデフォルトを設定する
不満なデフォルトの放置
最初に設定された不公平な役割分担を「もうこうなっているから」と放置する
パターンの強制
「うちはいつもこうだから」と過去のデフォルトを変えたい相手の提案を却下する
適用の限界
意思決定の重要度が極めて高く、個人的な関与が深い場合はデフォルト効果が弱まる。選択肢間の差異が非常に大きく顕著な場合も、デフォルトの影響が減衰する。また、デフォルトの設定者に対する不信感がある場合は、あえてデフォルトを変更する「リアクタンス」が生じることもある。
参考文献 (2件)
- Johnson, E.J. & Goldstein, D. (2003). Do Defaults Save Lives?. Science.
- Johnson, E.J. & Goldstein, D. (2004). Defaults and Donation Decisions. Transplantation.
この理論をあなたの状況に当てはめてみよう
無料で恋愛相談する